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プロフィール
HN:
永鏡 雄覇
性別:
非公開
自己紹介:

ポケモンが好きです。
擬人化も好きです。
意欲だけで実力の伴わない創作をよくします。
大抵何時も自己満足です。

かなり多数の人格を有してたりします。
小心者で人見知りですが人見知りなりに頑張ってみます。
お手柔らかに、でもお気軽にお相手ください。
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しっぐんssパート2。

前半にΣの妹が出てきますので、注意。
後半はシグテラってます。

▼テランさんをお借りしました。





「ん。どーぞ」

と、久々に会った妹は些かぶっきらぼうに大きな包みをおれに差し出した。

「何、これ」
「兄貴、誕生日でしょ。プレゼント」
「あー、なるほど」

どうも。と、受け取ると袋越しでもわかる柔らかい感触。

「帰って開けるのを楽しみにしとくよ」

中身は多分俺の大好きなぬいぐるみ。

「あのさ、兄貴」
「ん?」
「あー…」

珍しく言いづらそうに口をしばし開閉させて、

「家、帰んないの?あの人達多分会いたがってるよ」

と、妹は言った。
あの人達とは、おそらく両親の事を指す。

「んー、別に会いたくない訳じゃないけどね。今更興味ないだろ、おかーさんは。お前がいるし」
「まったくだ、良い迷惑だ」
「今まで俺が受けてきた分をそのまま受け継がせたのは悪いと思ってるけどさ」

お前かなり自由じゃないか、と。
俺の代わりにお嬢様教育を受けてきたであろう妹は

「そうでもないよ」

かなりやんちゃに育っている。
髪は短くて目つきは悪いし、運動好きで、背が高い。
所謂、ぼーいっしゅな女の子。

「そうでもなくて、それかよ」
「悪かったな」
「別におれは気にしないけどさ。つーか、お前がそんなだからおれ連れ戻したいんだったりしないよね」
「それは、何とも言えないよ。案外あの人本気でもう一度兄貴のこと教育し直す気かも」

てか、そうだろうね、と。
……お前、人ごとだと思って。

「なおさら帰る気なくなった」
「あーあ」
「今思えば、女の子が嫌だったとも思わないけどさ。嫌われたくないし?」
「彼女に?」
「そ。結構いろいろと受け入れてくれるけど、これはあまりにも規格外だよ」

おれは、今のままがいい。
ボスや同僚にも嫌われるよ。

「お前も、も少しおっきくなったらわかるよ。恋人の一人や二人ぐらいいるんだろうけどさ」
「二人もいない」
「一人はいるんだ」
「そういう意味じゃない」
「別にかーさんにチクったりしないよ」
「そういう問題じゃない」
「いて」

殴られた。
乱暴な子に育ちやがって。

「ま、いいや。じゃ、おれ帰るね。プレゼントありがと」
「何か用事があんの?」
「今日は大切な人と過ごす日なの」

 **

「お帰り」

部屋に帰るなり、笑顔で駆け寄ってくるテランくんに

「ただいま」

と、頭を撫でる。
いつもと立場が逆転してるな。

「どしたの、それ」
「ん?」

それ、と彼女が指さしたのは

「あー、これね。妹がくれたの」

いいながら、ぬいぐるみ達に埋もれるように置いてあるベッドに腰掛けると、当然の様に彼女も隣に座った。
うきうきと包みを開けるおれの手を横からのぞき込んでいる。

「さすがは、おれの妹…」

思わず呟いたが、おれの好みをよくわかってらっしゃる。
中から出てきたのは、黒い猫のぬいぐるみ。
ふにふにの肉球とつぶらな瞳が愛らしい。
妹には、よくぬいぐるみをもらうが、今回もやはり。
このぬいぐるみはかなりツボった。

「嬉しそうだね」
「うん」

知らず知らずのうちに思わず笑みがこぼれる。
よく見たら、こいつ何かテランくんぽい。

「このこ、テランくんみたい」
「そうかな」
「ふふ、かわい」

一人で笑いながら、いっそテランって名前にしてやろうかとか考えた。
そして、ふと
さっき妹と交わした会話を思い出す。

「ねぇ、テランくん」
「なぁに?」
「もしもさ、おれが今のおれじゃなくなったら…」

君はどうする?おれのこと嫌いになる?
テランくんのほうは見ずに、ただ猫の肉球を指でふにふにしながらたずねた。
少し間があいて

「Σ君は、Σ君だから。ウチは変わらないよ」

…………。
君ってほんとに可愛いね。
横を向いて、テランくんの横顔を見る。
あ、なんか、拗ねてる?

「テラン」

名前を呼ぶと、彼女は少し驚いたようにおれを見て首をかしげた。
無性に愛おしくなって

「わ」

腕をひっぱって抱きしめた。

「え、なになに?どうかした?」

ちょっと焦ったような声で。

「んー、テラン君がなんか寂しそうな顔をしてたから」
「し、してないよ」
「あと、おれの腕の中が寂しかったから?」

ぬいぐるみに妬いている。そんなところも可愛いよ。
でも、

「君さ、どこでもかしこでもそんな顔人に見せないでね」
「え?」

肩を支えて顔を見ようと彼女の身体を少し離すと不思議そうな顔をされた。

「おれの前だけの無防備ならいいんだけどさ」

ますます不思議そうな顔をする。
…なんだか君が放浪するのが心配になってきた。
自由にさせるってのも難しいね。

胸の奥がざわざわするのをなかったことにして、おれは彼女の額に唇を落とした。


願わくは、来年の今日も君がおれの隣にいて、君の隣がおれでありますように。



Title 『変わらない今日』

長っ。
いや、長っ。
あと、かゆっ。
未だにこういうのは書き慣れることができないです。
キーボードをうちながらこの子は誰だと後半悶え続けました。
テランさんをお借りしました。
ラブラブにしてみました。ほんと、ラブラブに。
いまいちテランさんの感じがつかめてなかったらごめんなさい。
Σは、始終テランさんのことを可愛い可愛いいってます。
普段からです。

書きたかったΣの妹も書けて大満足です。
これからもちょくちょく出てくるかもしれない妹。
Σと並ぶと男の兄弟にしか見えないような女の子です。
年が結構離れている異性兄妹ならではの、兄妹間での秘密の無さが好きです。
何気ないけどお互いのことを理解してます。
Σがこの年で女の子になろうというのは、やっぱり無理だろう。
自分で書いてて思いました。
でも、Σの女装はまんざらでもないとか思ってる親です。
さすがにと思ってあげないようにはしてますが、おれのスケッチブックにはたまにでてきます。
とかいって、そのうち描くかもしれません。

妹がくれた、黒猫はΣのオキニイリに追加したい。
さすがに、テランさんの名前を付けるわけにはいかないので、
黒猫の名前はΤ(タウ)です。
多分テランさんがいないときΣはΤを見て気を紛らわしてます。
今後もたまに出てくるかもしれません。
実は、最初は白猫の予定でした。

よし。今日のノルマは達成。
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